相続人の1人が勝手に相続登記を申請することのリスク

記事をご覧いただき、有難うございます。港区の司法書士山田武史です。

相続登記は、遺産分割協議をせず、また、他の相続人と連絡を取らずとも必要な書類が揃っていれば、申請することは可能です。

もっとも、遺産分割協議や遺言書がなければ、申請する相続人の単独名義にすることはできませんので、相続人全員が名義となるよう相続登記することになります。

ただし、この方法は非常に危険なので、お勧めできません。

本記事では、相続人の1人から相続登記を申請することのリスクについてご説明します。

他の相続人に黙って相続登記を申請するリスク

相続人全員分の「登記識別情報通知」が発行されない

登記識別情報通知とは、簡単にいうと「不動産の登記済権利証」のことです。法制度が変わり今は、登記識別情報通知と呼びます。

この証明書は不動産の所有者であることを証明する重要な書類になります。ただ、登記識別情報通知は、相続登記を申請した相続人には発行されますが、申請に関与していない相続人には発行されません。

例えば、A,B,Cの3名が相続人になるとき、Aが単独で申請人となりA・B・Cの3名が名義人となる相続登記を申請した場合は、法務局から登記識別情報通知が発行されるのは、Aに対してのみです。

そして、問題となるのが相続した不動産を売却するときに、相続人全員分の登記識別情報通知が必要になることです。この場合、登記識別情報通知が発行されていないBとCは、登記識別情報通知に代わる書類を司法書士に作成してもらう必要があります。

ただ、この書類作成費用は、高額(数万円)になることもあってか、本来であれば必要のなかった費用をBとCが負担することになるため、後に相続人同士でトラブルになる可能性があります。

不動産を相続することを望まない人もいる

相続人の中には、不動産を相続することを望まなかったり、不動産を含めた相続財産全般を相続したくないと思う人もいます。

また、相続登記した時期によっては、相続人に対して固定資産税が課税されることもあり、相続したくないと思われている相続人であっても固定資産税を負担することになります。

つまり、相続したくない人でも一度不動産の名義人になってしまうと管理費用を負担することにもなりかねないため、後に相続人同士でトラブルになる可能性があります。

戸籍上に存在する相続人でも実際は行方不明

相続登記の申請には、亡くなった人(被相続人)や相続人の戸籍謄本・住民票が必要になります。もっとも各相続人と連絡を取り合って、その住所地に居住しているなど、存在が確認できていれば良いのですが、稀にその住所地に居住しておらず、行方が分からないことがあります。

特に問題となるのが、一部の相続人が行方不明の場合、不動産を売却しようにも登記名義人となった相続人全員と連絡を取り合うことができず、連絡が取れない限りは手続きを進めることができません。

この場合、改めて相続人の所在調査を行い、最終的に所在が掴めない場合は家庭裁判所に「不在者財産管理人」を選任してもらってから再度相続登記をやり直して、不動産を売却することになります。

裁判所を介した手続きが必要になったり、相続登記自体もやり直す必要があるため、その分手間と時間、費用が掛かってしまうことになります。

相続登記は、専門家である司法書士に相談してみてください

相続人の中には、連絡先も分からず、お互いに面識がないことも少なくありません。特に、長年の間、相続登記を放置されている不動産については、相続人が多数になることもあり、相続人全員から協力を得て相続登記を申請することが困難なケースも存在します。

そして、相続登記を早く済ませたいと思って、相続人の1人から相続登記を申請することは後々解決できないトラブルになる可能性もあります。

そういった場合は、登記の専門家である司法書士に相談・依頼してみてください。司法書士は、相続人全員の中立・公平な立場から登記手続きを進めることが出来ます。

他の相続人に連絡することがご不安な方やご自身で手続きをすることが難しいと感じる方は、登記の専門家である司法書士を頼ってみてください。

まとめ

記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました。

相続手続きは、相続人全員の関与や協力が必要なのが原則になりますが、相続登記については他の相続人の関与なく相続人の内1人からでも手続きができます。

ただし、相続登記だけではなく相続手続き全般に言えることですが、相続人全員の合意のもと、協力し合いながら手続きしなければ、後々問題になることがあります。

相続人全員に連絡を取るのが面倒に感じる方は、相続登記の専門家である司法書士に早めに相談・依頼することをお勧めします。

当事務所は、オンライン(電子)申請にて相続登記を申請しますので、全国の不動産を対象とした相続登記のご相談及びご依頼を承っております。

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